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2010.07.28 (Wed)

子犬VS狼陛下

「子犬VS狼陛下」


タイトルはあんまり関係ないです。
陛下目線。
こちらも短文なので、読みやすいと思います。



ではどうぞ。








「夕鈴ってさ…狼陛下と、狼じゃない僕とどっちが好き?」

「へ?」

夕鈴の丸い目を見つめ返す。彼女は質問の意味が理解できずにしばらく固まっているようだった。

ここ最近の日課となっていた彼女の手料理をおいしく食べた後、デザートにと出された砂糖菓子をつまみながら楽しく談笑していた時のことだ。


「夕鈴、聞こえてる?」

「は、はい!」

なぜか僕の視線を避けて慌てて返事をする夕鈴。

軽く投げたつもりの質問だったが、彼女の反応にいくぶん興味が沸き、僕は彼女の顔をまじまじと眺めた。

そんなに頬を赤く染めて、やっぱり夕鈴は可愛いな…なんて愚かしく考えていると、彼女の口から衝撃の答えが出て、僕は自分の耳を疑った。


「分かりません…」

肩をすぼめて申し訳なさそうに答える夕鈴に、僕はショックを受けた。
本当に申し訳なさそうに答えるものだから、余計僕は動揺した。


分からないってなんで!?


僕は叫びたい衝動にかられたが押しとどまる。

心の動揺をひた隠しにして、所在なげに机の上で組んだ彼女の白い両手を見つめた。


「そんな…難しい質問じゃないよ」

本当は、疑問詞だらけの内側に賢明に蓋をして、僕は努めて明るく言い放った。
僕の言葉など聞こえないのか、それとも聞いていないのか、彼女の反応に変化はない。



「………夕鈴、ひどいよ、どうしてそんなこと言うの?」

僕の限界は思った以上に早い。夕鈴のことに関しては殊更に早い。

さっきまで隠していた感情を露わにして、僕は彼女に詰め寄った。

しゅんとなった子犬の僕に、夕鈴の母性が働いたようだ。彼女が子犬の僕に弱いことは心得ている。



「すみません、陛下。そんな顔なさらないで」

「だって夕鈴、分からないなんて…」

僕はこれでもかとばかりに肩を落とした。衝動を賢明に抑えていた自分は見る影もない。情けないと思うが、彼女の前でだけは自分を隠したくはなかった。


「だって…どっちが好きかなんて選べません。私…狼陛下は演技だって分かっているけど嘘っぽくないし、むしろ厳しくご政務されている陛下を尊敬していますし、だから嫌いではないんです。だからといって本当の陛下の性格も好きだし…その」

ひととおり答えて、夕鈴は押し黙ってしまった。赤い頬が熟れた果実のようにさらに赤みを増していた。



あぁ…
なんて可愛いんだろう。僕の何気ない質問に素直に答える彼女が愛おしくてたまらない。

恋愛に免疫がないからだろうか…どんな理由にせよ、こんな可愛いことを言う彼女は本当に最強だ。



「じゃあどっちの僕も好きってことだね」

「そ、それは…」

夕鈴は袂で顔を隠す。僕の期待を込めた視線を正面から受けきれずに、困惑している様子だ。


僕は彼女の長い髪を一房手に取った。

さらさらと手触りのいい感触が手に伝わり、僕は柔らかく微笑んだ。



「僕も好きだよ、夕鈴」






二次小説第4弾

陛下、相変わらずメロメロです(笑)

作中で何度か夕鈴の髪に触れるシーンがあるんですが、あれって素敵ですよね!
直接肌に触れていないところがまた良い感じです♪





00:52  |  陛下片思い編  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑

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