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2011.04.03 (Sun)

卯月の頃

新年度のごあいさつ(2011年4月)


みなさま、いつもミント日和へお越しいただき、ありがとうございます

昨年の夏(2010年7月)からブログをスタートして、8ヶ月以上が経過しております。ここまでがんばってこられたのも、みなさまの暖かいご声援のおかげです。日々感謝しております(謝々)
最初は書きたいことがまとまらず、お目汚しの数々、駄文の数々…etc。今も駄文には違いはないのですが、振り返りますと懐かしい思い出です。最近はやっと1週間に1作品のアップを目指し、落ち着いた小説更新が出来ていると勝手に自負しております。

新年度からは思い切って長編に挑戦しようかなぁ、などと考えておりますが、実行に移すかどうかはまだ判然としていません。未知の世界なので手を出して良いのかどうか…手を出したら最後、めくるめくパラレルワールドの世界へ旅立ってしまうのではないか…と、変な妄想も交わり、かなり思案しております(笑)書くかどうかは今後の気持ち次第ですね♪

さて、個人的なことなのですが、実は4月より部署が変わりまして目の回る毎日を過ごしております。
いざ新天地で二次小説を!という力強い気持ちはあるのですが…いかんせん忙しすぎて筆が進みません(家探し&引っ越し&新しい仕事覚え)


そこで、お詫びなお知らせです。
4月4日~4月30日までサイトをお休みします。更新を心待ちにしていたみなさまには申し訳ありません。(上記の期間はミケの脳内妄想が溢れ出てどうしようもなくなった時や、書きたい欲求にかられた時、短くなる可能性もあります)

そこで、お詫びといってはなんですが…新年度第1弾プチ小説をアップしております。
スクロールしてReadMoreからお読みください☆

雑誌今月号(6月)の感想ぐらいは更新出来ると思いますので、良かったらときどき覗いてくださいませ☆もちろんコメは随時受付中です。カウンターもミケのやる気スイッチONに効果的ですよ!(笑)いいえ、失礼しました。

それでは、しばらくお休みいたします



【More・・・】

卯月の頃

陛下目線です。
新年度にふさわしい展開に仕上げています。

ではどうぞ。










鳥のさえずりが耳にこだましている。

僕はまだ夢の中を漂う意識のまま、朝の気配をひとつひとつ肌で感じ取っていた。
隣室に誰かが入室して来る気配で、僕ははっきりと目覚める。寝台に横になったまま軽く伸びをして、僕は起き上がった。
ふとんから這い出た僕の耳に、より鮮明な鳥のさえずりが届く。ぐるりと周囲を見渡した僕は、ひやりとする冷気に身を縮めた。


「……」

朝の清純な香りをいっぱいに吸い込んで、僕は寝台から降り立った。



「おはようございます」

着替えて居間に現れた僕を迎えたのは、僕の寵姫であり最愛の人である夕鈴だった。優雅に腰を折ってあいさつする彼女に愛おしさが込み上がる。朝から君の顔を見れるなんて幸せだ…などと考える僕は、夕鈴の顔を見てふと思う。

あれ?どうして彼女がここに居るのだろうか。


「夕鈴?昨日、僕の部屋に泊まったの?」

僕の質問に、ゆっくりと顔を上げた夕鈴が首をかしげた。瞳には疑問の色を濃くして、僕の顔をやんわり眺めている。その様子はいかにも不思議といった感じで、僕も一緒になって首をかしげた。


「夕鈴?」

「もちろんでございます。泊まりました」

微笑みをたたえて夕鈴が呟く。


「そうだったの…」

最近激務のせいで記憶が曖昧になっているのかもしれない。僕は可愛らしく微笑む夕鈴の髪を一房手に取って、唇に当てた。夕鈴の髪からは嬉しいことに僕の香りが漂っている。


「朝から君の顔を見れるとは…これほど幸せなことはない」

僕はにっこり顔で言う。途端に赤面した夕鈴が僕に抗議の言葉を……ってあれ?
僕は驚いて見つめた、まったく動揺していない夕鈴の表情を。いつもならば顔を真っ赤に染めて声を張り上げる彼女なのに、いつもとは違う今朝の彼女に、僕は少々戸惑う。


「どうしたの?」

何か様子がおかしいと思うのは、僕の気のせいか。


「夕鈴?」

言うべき言葉を熟考している間に、戸口がざわざわと騒がしくなって夕鈴の視線が僕から離れた。そのまま彼女の視線を追うように戸口へ目をやると、扉の前に李順が仁王立ちしていた。早朝から空気を読まず顔を出す側近に対し、僕は渋顔を浮かべる。


「陛下。朝早くに申し訳ありません。火急の案件がありまして、至急政務室へお越しください」

何用かと聞く前に、早口で李順が並べた。


「妃と朝餉を取る間もないのか?」

夕鈴が僕の部屋に泊まってくれるなんて稀なことなのに…この貴重な余韻に少しでも浸りたいと思っていた僕は、盛大にため息を吐いた。僕のため息にもかかわらず、李順は全くひるむことなく言葉を繰り返す。


「すみませんが、お急ぎを…」

李順は神経質に言葉を漏らすと、僕の退出を促した。僕はやれやれと肩を落とすと、愛しい妃の顔を覗いた。夕鈴は相変わらずいたって“普通”の様子で、僕たちのやりとりをほがらかに眺めていたようだった。


「ごめんね。なるべく早く戻るから」

名残惜しさいっぱいの僕の目の前で、お仕事ですから…と、夕鈴はふるふると頭を振って口元に笑みを浮かべた。全くと言っていいほど僕が離れて行くことを意に介さない態度の夕鈴に、僕の心が折れるのは何度目であろうか。

つれない態度を見るのは慣れっこだが、受け入れるのは慣れていない。


「いってらっしゃいませ」

妃笑顔で答える様子は、それこそいつもの演技と何ひとつ変わらないけれど…なんだかいつもと違う気がするのはやっぱり気のせいではないような…。う~ん。

僕は心に浮かんだもやもやに悩む。だが。


「陛下」

業を煮やした李順が僕を呼ぶ声で、思考は一旦停止した。しつこい側近を軽く睨むと、仕方なく踵を返す。


「行ってくるね、夕鈴」

見送る夕鈴の顔を振り返って見たとき、彼女の顔が大人に見えて僕の心臓はどきりと跳ねた。
そんな当たり前の顔をされたら、仕事に行けなくなってしまうではないか、君の気を全力で惹きたくて仕方なくなって…。固く腕の中閉じ込めて、震える鼓動を耳にしたくなって…。

僕は不安に揺れる心に動揺する。それでも李順の誘導がとどまるわけもなく、渋々妃の部屋を後にした。















「それくらいは自己判断で処理せよ!」

狼陛下の政務室で、朝から僕の怒り声が響く。
僕は狼の激しい恫喝で、目の前で恐縮する官吏を睨み付けた。睨まれた官吏はこれでもかと身を縮めて僕の叱責を受けている。そのままひたすらに時が過ぎゆくのに耐えようとする官吏に対し、僕は深く息を吐いた。

こんなくだらない事でわざわざ僕を呼びつけるとは。使えないやつだと思っていたがやっぱりだ。もう少し夕鈴と過ごせたのというのに…僕の楽しみを奪うとはいい度胸をしている。
数々の思いを内に秘めて、僕は官吏の抑揚のない謝罪を受け流した。


「もうよい。下がれ」

「は…」

退出する官吏の背中を目で追いながら、僕は深く嘆息する。
先代王の時世から、この国には使えない官吏が多い。僕の代で一掃したいものだが…官吏の背後で見え隠れしている私欲の皮をかぶった古狸どもの顔が一瞬映ったような気がして、僕は思いきり眉根を寄せた。

まだまだ一掃するには人員も僕自身の力も足りないということか…自らの考えに嫌気がさして、僕は自然と自嘲気味に笑った。
不穏な空気を感じ取ったのか…李順がおもむろに口を開いた。


「陛下。お腹立ちは最もですが、今左遷されては困ります」

おそらく僕の人事を予想して言った言葉であろう。全く優秀なことこの上ない。僕は李順と同じこと、つまりは先ほどの官吏の左遷を考えていたのだから。


「来期までは待つ。その後の人事は口を出すなよ…」

軽く釘を刺す。李順は神経質な表情をさらに歪めて、僕の意見には受け答えせず手にした稟議書をはらはらとめくった。紙を綴る音だけが室内にひどく響いて、僕の心はますます滅入るばかり。
なんとか早く終わらせられないものだろうか…卓の両端に目の高さ以上に積み上げられた書巻をちらりと見ると、僕はしょんぼりと肩を落とした。













激務が終わって妃の部屋を訪れた頃には、すっかりと日は沈み、灯火の明かりだけが僕が進む回廊を照らしていた。小さく明かりの漏れる妃の部屋からは、夜にだけ灯されるお香の香りがしていた。珍しいこともあるものだ…と小さく咳払いし、僕は妃の部屋へと進み出る。

夕鈴は朝と変わらず花の笑顔で僕を迎えてくれた。


「ただいま」

僕はほっと息をつくと、夕鈴が用意してくれたお茶とお茶菓子が用意された卓に向かった。


「今日は遅いお越しでしたね」

「うん、そうだね。もっと早く来たかったんだけど。しつこい側近が離してくれなくて…」

僕はぺろりと舌を出した。そのあどけない仕草を、夕鈴に笑って欲しくて。


「まぁそんなことを…側近を困らせるものではありません」

夕鈴は口元を袂で隠しながら、くすくすと上品に笑った。その様子に、僕は唖然とする。一体その笑い方は何だろうか。まるで演技中の仕草で答える夕鈴の顔を穴が開きそうなほど見つめた。今朝の不安が再度訪れたような気がして、僕は若干焦る。


「夕鈴?」

「はい。陛下」

僕は答える夕鈴の瞳を覗き込んだ。瞳に映るのは間違いなく本物の夕鈴。僕の花嫁。


「夕鈴。演技してるの?」

僕の問いかけに、夕鈴はしばらくの沈黙の後、首をかしげた。その仕草があまりにも可愛らしくて思わず手を伸ばしそうになるが…それどころじゃないだろう。


「演技……?何のことでございましょう?」

何、その言葉遣い。君ってそんな物の言い方してたっけ?ぐるぐると頭の中で疑問が回るが、僕は声に出せなかった。


「夕鈴、怒ってる?僕、何か悪いことしたの?」

夕鈴にはよく怒られてるけど、今回ばかりは身に覚えがない。夕鈴の怒りの沸点をまだ完全には把握しきれていない。僕は、彼女の表情を注意深く眺めた。すると、夕鈴の瞳に映る僕の姿がゆらりと歪んだ。


「!?」

「陛下こそ。何をおっしゃってるのか分かりませんわ。なぜ、私をいじめるの…?」

夕鈴の瞳にみるみるうちに涙が溜まる。その涙は大きな瞳でも受け取れず、ついには滴となって頬を伝った。

突然の夕鈴の涙に、僕は心底焦る。正直、まだ夕鈴の涙の対処法は分かっていないから。だが、対処法より何よりなぜ泣いたのか分からないから、僕の心は余計に焦っていた。


「な、泣かないで」

君が泣くとどうしていいか分からない。僕の永遠の課題だ。
僕は肩を震わせて泣く夕鈴をそっと抱きしめた。夕鈴は何の抵抗もなく、僕の胸に顔を埋めた。腕の中に居る彼女がなんだか頼りなげで、抱きしめる腕に力が込められない。
一体…どうしたのだろう。怒ったときの夕鈴にも困るが、こんな風にしてすすり泣く夕鈴の方はもっと困る。僕は、とにかく涙を止めるべく夕鈴を抱きしめ続けた。

どのくらいの時が過ぎたのだろうか。
すすり泣く声が聞こえなくなって、僕は夕鈴の顔を上から覗き込んだ。朱い目の彼女が潤んだ瞳で僕を見つめ返す。


「落ち着いた?」

こくり…夕鈴が頷く。


「ごめんね」

「私こそ…申し訳ありません。陛下があまりにひどいことをおっしゃるので…」

そんなひどいことだったのか…。だが、夕鈴がこんなに泣くくらいだ、次からは気をつけないと。
夕鈴がどんな時に苦しみ、どんな時に悲しみ、どんな時に笑顔を見せるのか…その気持ちのすべてを共有したいと思って彼女に深く接しているが、まだまだみたいだ。僕は涙の跡が残る頬を見つめながら、浅く息を吐く。


「本当にごめん」

「もう気にしておりませんわ」


ふわり…夕鈴が花の笑顔で微笑む。例えるならば木漏れ日のようにはかなげで、それでいてほんのり熱を持った妖艶な表情に、僕の心はいとも簡単にくらんでしまった。

こんな時に不謹慎だし、本当に僕は愚か者だと思うけれど…いつもと様子の違う夕鈴に、ただでさえ僕の心臓は高鳴りっぱなしだった。そんなときにこの犯罪的笑顔を見せつけられては、なけなしの自制心も音を奏でて崩れ落ちていく一方だった。

涙の後の笑顔って、なんていいんだろう……あぁ、本当に愚か者だ。


「ごめん…」

無意識に謝罪の言葉を口にして、僕は夕鈴を抱きしめた。先ほどとは違って腕に力を込めて。全く抵抗のない夕鈴の態度に、嬉しさと曖昧さが同時に込み上がる。

しばらくの後柔らかく心地よい体から腕を解くと、僕は夕鈴の顔を見つめた。茶色の瞳が僕を真っ直ぐ捉えている。


「……」

僕は夕鈴に導かれるまま、彼女の白磁の頬に口づけた。唇を通して涙のしょっぱさが口内を覆う。
いつもなら激しい抵抗と共に、怒りの鉄拳でも飛んできておかしくはないのに。僕の行為すべてを平然と受け入れる夕鈴の姿に心奪われるが、勘違いはいけない。幻想に惑わされ、勘違いしては何度も痛い目を見ている。
だが、今回ばかりは大丈夫などと淡い期待を抱く僕は、本当に愚か者かもしれない。


「夕鈴……。酔っぱらってないよ…ね?」

僕は念のため確認した。以前の真夜中の酔っ払い騒動、まだ少なからず僕の心に陰りを落としている。尋ねる傍らで、夕鈴がまた泣きそうな顔をしたので、僕は慌てて取り繕った。


「冗談だよ」

ははは…とりあえず笑う。
落ち着け。まさかこの僕が動揺しているのか。とにかく落ち着こう。
攻守逆転の展開に、僕はますます焦る。抱きしめても口付けても…いたって“普通”の夕鈴の態度が、僕の心に拍車をかけていた。

乾いた笑いを口から漏らす僕に、夕鈴は身をすり寄せてきた。それだけでも驚きなのに、夕鈴はそのまま華奢な両腕を持ち上げると、僕の首に回して来た。


「……」

これは…本格的に幻だ。
それとも、いつかのように特訓なのか。これほどの出来栄えならば、もう特訓は必要ないと思う。
僕に身を寄せる夕鈴からは警戒や動揺などみじんも感じられなかった。胸を刻む心音は平常で、僕の方が早いくらいだ。


「陛下…」

「な…なに?」

「このまま抱き上げてくださいませ。お庭の散歩に連れて行ってください」

「!?」

本気…なのか?


「お願い…」

あぁ…昨日までの初々しくあどけない、純粋のかたまりで出来た君は一体どこへ行ってしまったんだろう。
そもそも、今までの君が幻なのか。今見てるのが現実なのか。いやいや、そんなわけはあるまい。

僕は夕鈴を見つめる。

いつから君は、そんな可愛いお願いを口にするようになったのか。潤んだ瞳で見上げる夕鈴の姿は壮絶に可愛らしく、僕はすぐにとりこになる。


「陛下…」

「……」

幻うんぬんなど、この際どうでもいいか。


僕は羽のように軽い夕鈴を抱き上げて、陽光が差し込む眩しい庭に降り立つ。
太陽を受けて黄金に輝く夕鈴の髪が頬を撫でて、僕はくすぐったくて目を閉じた。
柔らかな風が僕たちふたりを包む。夕鈴を抱き上げるのは初めてではないが、今日が一番心地よいのは、その心までも手にした満足感からか…。
腕にしみる心地よい重みと、眩しい笑顔を浮かべる君。そして満たされた僕の心。幸せとはこういうことであろうか…僕は本能的に感じ取っていた。それにしては、いささか腕の中の君が軽い気がするのは気のせいか。


「夕鈴。君が好きだよ」

「……」

「君が好き」

「……」

私も…腕の中の夕鈴が小さく呟いた気がした。


「……何」

聞こえない。なんだろう…鳥のさえずり…か。鳥のさえずりが邪魔して聞き取れない。


「夕鈴」

君からも聞きたい。僕と同じ言葉を。


「……」

あぁ…なんてやかましい鳥の声。外に出たのは間違いだったのか。一歩、一歩と庭を進むたび、なぜか耳にやかましく響く音は頭の中までも反響していた。
そして…足取りが軽くなる。相変わらず大人しく佇む君。でも…どんどん軽くなる、腕の中の君が。


「陛下」

「夕鈴」

「陛下、起きて…」

え……?









鳥のさえずりが耳にこだましている。

目覚める間近の僕は、まだ手放すまいと夢の中をさまよっていた…が、妃の声で現実へと戻された。


「陛下、朝ですよ…」

目の前にある夕鈴の顔。僕は反射的に起き上がると、周囲を見渡した。さっきまで庭にいたはずなのに……まさか。僕の脳裏に嫌な予感が漂う。払拭するかのように、僕は傍らの夕鈴を抱きしめた。


「!?な、何なさるんですか」

途端に響く非難の声。聞きなれた声に、僕は安堵すると同時にがっくりと肩を落とした。


あ~あ。

夢…か。やっぱり。


「陛下…?」

片手で顔を覆い落ち込む僕に、夕鈴が心配そうに声を掛ける。


「すみません。陛下。無理やり起こしてしまって…あの」

口ごもり、少し話しにくそうに声を漏らす夕鈴。僕は顔を覆っていた手を降ろして、寝台の傍らに立つ彼女を見上げた。
夢の中の君よりもはっきりとまぶたに映る輪郭に、僕は口元に笑みを浮かべる。


「目覚めに君の顔を見れるとは…これほど幸せなことはない」

「……!?」

夕鈴は頬を真っ赤に染めてまばたきを繰り返した。予想通りの君の態度。初々しくあどけない、純粋のかたまりで出来た妃の復活に、僕は込み上がる笑いを抑えきれない。


「わ、笑わないでください…」

口を尖らせて怒る君は、夢の中の君よりももっと可愛い。
初々しくて愛らしい僕の花嫁。夢を見ている間一瞬忘れかけたけど、僕が好きになったのはそんな君だった。

でも…。
僕は目を閉じて夢の世界を回想する。
たまには…こういう夢も悪くない。出来れば、もう少し起こさないでいて欲しかったかも。


「夕鈴、どうして僕を起こしたの?」

「あの…」

夕鈴は火照る頬を片手で仰ぎながら、格子窓へ目を向けた。僕もつられて、夕鈴の視線を追う。


「今日はいいお天気なので」

「……」

「一緒に、お庭を散歩出来たらいいなぁって…」

答えながら、夕鈴は恥ずかしそうにうつむいた。

格子窓から覗ける外の景色は、室内に居ても分かるほどに晴れ渡っていた。
暖かい木漏れ日と眩しい太陽。その太陽に照らされて白磁に光る夕鈴の肌と、輝く薄茶の髪が容易に想像出来る。

夢と…同じか。

目を細める夕鈴の横顔にそっと手を伸ばすと、柔らかな風が僕たちを包んだような気がした。



「まいったな…」

「?」



さらってしまおうか、君を。



夢の世界へ。
















新年度ネタ、終了です
あぁ…なんてかわいそうな夢。夕鈴が好きすぎて、陛下が自分の夢の中にまで夕鈴を登場させちゃうお話でした。
作中の真夜中の酔っ払い騒動は、第28弾「刹那の恋」を参照してください(笑)
夢の中なんだから、もっと強引に手を出しちゃえよ!陛下!という己の欲求と戦い抜き、なんとかこの程度に抑えました。あんまり甘くしすぎると、今後の展開が困りますので…。ふたりが本誌で結ばれた後に、胸焼けするぐらい甘い小説を書いてやろう♪と企んでおります。

ちなみにタイトルの「卯月(うづき)の頃」とは4月のことです。
タイトルと内容は全く関連しておりませんが、あしからず。(←こんなんばっか…)

このアップを最後にしばらくお休みすることをお許しください拍手やコメントなどは絶賛受付中です!良かったらこれからも遊びにいらしてくださいませ☆

ミント日和 ミケ


00:43  |  スペシャル版(ご挨拶とミニ小説)  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

しばらくお休みに入るとは…。
寂しいです!!
でも、お仕事なら仕方ないですね。
頑張って下さい!!私も最近仕事が忙しんですが、まったりと和みたいときには、ミント日和にお邪魔しますね!!
お仕事頑張って下さい!!
次回の更新楽しみに待ってます(^^)!!
あち |  2011.04.03(日) 22:07 | URL | 【編集】

●コメントありがとうございます!

あちさま。
こんばんは。
私も小説更新出来なくて悔しいですが、社会人に仕事は付き物なので仕方ありません…(><)
ですが、なるべく早く戻って参ります!
お互い陛下と同じく激務ですね~陛下が職場の同僚&そばで励まし合って仕事している仲間と妄想して…がんばりましょう(笑)
いつでも和みにいらしてくださいね♪

ミケ |  2011.04.03(日) 22:54 | URL | 【編集】

●一休みされてください!

ミケ様
いつも更新楽しみに日参させていただいてました^^
しばらくお休みされるとのこと・・4月は何かと忙しいですものね^^;
再開後の 長期連載を楽しみにしております!パラレルワールド大歓迎です!!
ではでは短文で失礼しましたー!
mikan |  2011.04.04(月) 23:25 | URL | 【編集】

●コメありがとうございます!

mikanさま
こんばんは。
いつも暖かなお言葉ありがとうございます!
4月に入り忙しい毎日に振り回され、サイトをお休みすることをお許しください…。すっごく寂しいです~ですが、なるべく早く帰って参りますね☆
復帰後も変わらず遊びにいらしてください。お待ちしてます♪
それまでにパラレルワールドを脳内で固めておきますね~(笑)
ミケ |  2011.04.04(月) 23:45 | URL | 【編集】

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